星が輝く夜の女

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その後、千夜さんとはプライベートで夜食事をしたり、飲みに行ったりする機会が多くなった。 行きつけのキャバクラで指名していた亜衣さんが結婚することになってキャバクラを辞めてからは、千夜さんと同伴でキャバクラに行くようになった。 同伴するときは居酒屋で飲んだりバーに行ったりしたけれど、千夜さんと一緒にいる時間は、僕は何故か心が安らぐ感覚を覚えていた。 千夜さんはいつも笑顔で、居酒屋で食事をするとき千夜さんは小皿を取ってサラダを取り分けてくれたり、刺身の醤油小皿に醤油を注いでくれたりと小さな気遣いをしてくれた。 千夜さんと会うたびに僕は千夜さんのことが好きになっていき、千夜さんと結婚したいと思うようになっていた。 しかし千夜さんのことは、わからないことも多かった。 僕が休日の日曜日の昼間に会いたいと言うと、千夜さんは何かと理由を言って会ってはもらえなかった。 また、なぜか雨の日は、会うことができなかった。 寒さも厳しさを増した12月の金曜日、この日は晴天で夜いつものように千夜さんと同伴でキャバクラに行った。 千夜さんと会うたびに僕は心が癒されて、千夜さんは僕にとってなくてはならない存在になっていた。 この日もキャバクラで千夜さんと話をして、いつものように終電前の23時に店を出たけれど、僕は店の近くのバーに入ってキャバクラが閉店時間になる頃まで時間をつぶした。 僕はキャバクラの閉店時間少し前にバーを出て、キャバクラ近くの物陰に隠れて千夜さんを待つことにした。 お店からキャバクラのキャストさんたちが出てきて、一緒に千夜さんも出てきた。 キャストさん達は飲みに行くようだったけれど、千夜さんは他のキャストさん達と分かれて1人で歩き始めた。 僕は千夜さんに気が付かれないように後を付けたけれど、まるで自分はストーカーのようなことをしているということは感じていた。 千夜さんは新宿ゴールデン街を抜けて、花園神社に入っていった。 僕はなぜこんな場所に千夜さんが入っていくのか不思議に思いながら、千夜さんに気が付かれないように慎重に後を付けていった。 千夜さんは神社の境内の裏に入っていったので、僕はそっと近づいていって物陰から境内の裏を覗くと、そこには千夜さんの姿はなかった。 辺りを気にしながら僕も境内の裏に入っていくと、以前新宿ゴールデン街で見かけた白い猫が境内の軒下にいるのを見つけた。 僕は懐かしく思ってその白い猫の頭を撫でると、何故か心が安らぐ不思議な感覚を覚えた。
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