悲しい記憶

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悲しい記憶

 「神さま!私に時間をくださいーーー!」  心の中でそう叫びながら私はいろんな人宛の手紙を書いた。家族、親戚、先生、友達…たくさん書いていたらあることに気がついた。 「優香、どうしてるかな~」  優香は中学生の時のグループの友達だった。中学一年生の時のクラスは優香だけ一組で私と他の友達二人は四組になった。  それから優香との共通の話題も無くなってきて、二人と遊ぶことも多くなってきて……  優香は不登校になった。  初めは私のせいだと思って自分を攻めたりしていたし、昔の自分に悔やんだ時もあった。  もちろん二人も優香のことを心配していたけど、遊びに誘うか迷っていた。  気まずい空気になったら嫌だし、何よりも来てくれるかどうかが問題だった。  思い切って誘っても、優香はメールで用事があるの一点張りで高校生になって学校が別になったいまでも顔を合わせることも叶わなかった。
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