私の隣の席の瀬川君は残念なイケメンです
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「……クションッ」 私は制服の袖口で口元を隠してくしゃみした。 春の日差しが差し込む昼休み。雑音に溢れた教室の一番後ろの席でこそこそとティッシュを取り出す私に、隣の席の男子が声をかけてきた。 「……長谷川、風邪?」 面倒臭い残念イケメンの瀬川君──と私は心の中で呼んでいる。 少し長めの前髪に端正な顔立ち、細めの長身。見た目はこの通り完璧なんだけど、彼は何故かしゃべるとすごく残念になる。
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