98人が本棚に入れています
本棚に追加
ーーー
「俺の子供を産んでくれないか?」
朝明けに包まれながらベッド上で横たわる二人の恋人。一人が相手に向けた言葉だ。
αの男性が発した甘めな言葉と共にΩの男性を抱き締めてくる。
俺はαとして産まれて地位が高い存在と扱われ続けた。きっとΩの男性であれば、αの俺と結ばれるのは悪くない話だろう。
Ωの男性は、妊娠と出産が出来る事を嬉しく思うだろう。二人で子供を授かり、新しい人生を送ろうじゃないか。Ωの男性がαの男性を断る筈がないと結論は決まっている。
「はい。喜んで、貴方に着いていきます」
まんまとαの男性は、Ωの男性の思い通りに応える。何も知らないΩの男性は、感情を表に出すように嬉しく微笑む。
αの男性はΩの男性を抱き締めた状態。美貌の持ち主であるΩの男性と切れ目なαの男性。
大画面の向こうに居る視聴者がこのシーンを見れば、あまりの美しい情景に泣けてしまうのだろうか。従順なΩの男性を理想とする男性はいくらでも存在する。
最初のコメントを投稿しよう!