無人の望遠鏡

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あれから二年半の月日が流れた。 望遠鏡の光に照らされた彼女はゆっくりと目を開けてこう呟いた。 「お父さん 私念願のプラネタリウム博物館で働くことが決まったよ。 だからこれからも空からずっと見守っていてね!」 そうして手に持っていた古びたノートに新たな1ページを綴った。 「2020年2月5日 念願の内定を貰った! きっと父も空から喜んでいるはず これからは父の代わりにこのノートにたくさん良い思い出を書けるような人生にしていくぞ!」 ノートのページを閉じ再び空を見上げると流れ星が空を舞っていた。 その流れ星に気づいた彼女はこう願った。 「これから結婚をして子供が出来たら父の様に毎日天体観測をして行きたいです! どうか見守っていてね!」
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