時の迷宮

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ダンジョンを見つけてから二時間が経った頃、アメリアは全員集合です・・・と力無き声でパーティーメンバーを呼びよせるとぜえぜえ・・・と息を吐く三人が入り口の前にへたり込む・・・ 「何よこのダンジョン・・・罠が多過ぎっ!!」 「リンの言う通り罠も確かに多いけど・・・あのゴーレムはズルいって!?あんなの相手に五分以内攻略するの絶対不可能じゃないかよ!」 そう抗議の声を上げるショウにパーティーリーダーのリンを始めとした全員が同感・・・とガクっと項垂れだす・・・ 「クソ!どうすっかなぁ・・・弓矢は振って来るわ、いきなり岩が転がって来るしで前途多難だぜ!」 「弓矢は私が風魔法で吹き飛ばして、岩の方はチャーリーのスラッシュで砕けば良いんだけど・・・やっぱり最後のゴーレムが厄介ね?」 チャーリーの言葉にリンが交戦経験が無いからなぁ・・・と溜息交じりにそう答えていると、後もう少しでゴールだと思うんだけどねぇ・・・と苦笑い気味のショウは腕を組みながらどうする?と言い出しっぺのアメリアの方を見る。 「どうするもこうするもここまで来たら絶対に攻略しますよ!何回リトライしたか覚えてませんが・・・正直大体の罠の位置と攻略法は掴んだ筈ですし、ゴーレムに関しては私に考えが有るので任せて下さい?」 ゴーレムに関しての知識が有るのかニヤリと笑みを浮かべたアメリアが自信満々な様子で小さい胸を張ると、そこまで言うんなら付き合うけどね?とショウは頭をガシガシと掻きながらダンジョンの方を見る。 「それとさ?ずっと気になってたんだけどこのダンジョンの仕組みってどうなってるのか不思議じゃない・・・死んだと思った瞬間には入り口まで転送されるし!」 「高名な魔法使いが造ったというダンジョンらしいですからね・・・?全てが幻覚の可能性も有りますし何らかの仕掛けが施されているのは確かだと思いますよ?」 ショウにそう答えたアメリアがムゥと首を傾げながらそう答えていると、そろそろ再チャレンジと行くか!と声を上げるチャーリーにリンもそうね?と気合い入れるように頬を叩き出す。
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