0人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい、浩二。準備しろ、いくぞ。」
監督の高宮が腕時計を確認しながらベンチへ声をかける。
浩二はピッチを見つめていた厳しい顔のまま靴紐を結び直し、背番号10のユニフォームに着替える。
「監督、できました。」
水分補給をしながら、ホワイトボードを片手に戦況を見つめる監督の元へ行く。
「よし、もうここまできたら好きなようにやってこい。ただし、お前が動き出すタイミングはこちらで指示をする。」
「わかりました。」
浩二は近くにいたコーチから交代用紙を受け取り、第四審判の元へ向かう。
すると、反対側のスタンドに陣取るスタンドからは大きな歓声が上がった。
最初のコメントを投稿しよう!