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相手キッカーの蹴ったボールはゴールから逃げるような軌道を描くが相手より一歩早く岩見がヘディングで跳ね返す。
ボールが左ハーフェーラインをサイドで収まったのを確認すると浩二はボールをもらいに寄っていく。
試合に出て4分経ってようやくボールを触る。そのまま相手ゴールの位置を確認して直線的にドリブルを始める。
センターラインに到達する頃には相手ディフェンダーは2人。水西高校は浩二含め、3人が攻め上がっていた。
タイミングを見て右サイドへロングパスを出す。これが最後だと感じた浩二は走るギアを上げてディフェンスの裏へとボールを要求する。
要求通り、右サイドからゴールへ向かって出されたパスに追いつくと相手キーパーがペナルティーエリアギリギリまで飛び出しているのが見え、左後ろからはディフェンスが追ってきているのを感じていた。
一回シザースを入れ、スピードを緩めた。
キーパーは浩二の緩急に我慢できなくなり右足を一本前へ出す。それを見て右足のアウトサイドで斜め前へスピードを上げて抜きに出る。
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