流星屋は、今日も働かさせられる。

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今日と明日の作業が終われば月面に戻り数日は休みだが、1月は依頼が多い。 落ち着いて地球に帰れるのはおそらく月末だろう。 いつまで働かさせられるんだか……。 突然ぽんっとタロウが手を叩く。 「そうそう。採掘用の爆薬載せたままだったんだ。戻ってから保管庫に直さないと」 「まじか? やってなかったのか?」 タロウの言葉に俺はイライラした。その作業だけで数時間かかる。 「今日の『撃ち込み』急に入れちゃったから、忘れてたんよ。ごめん!」 「…ったく。」 こんな調子じゃあ、なかなか休めそうにないな。 俺は背中で手を組んで、背もたれにだらりと腰掛けた。 船長のタロウは、昨年病気で亡くなった先代の父親に代わり船長になったばかりで、まだいろいろなことが抜けている。 2年前に入ったジェフも飯ばっかり食べて普段はぼーっとしているやつだ。 かくいう俺もキャリアは5年しかなくてそう威張れるものではなく、いまのところ弱小企業であることに甘んじてとにかく働くしかなかった。     操縦席のダッシュボードに肘をついて地球を眺めていると、レーダーに緑色に点滅する反応があった。 ……あいつか。
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