流星屋は、今日も働かさせられる。

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俺とタロウはジェフのところに駆け寄りレーダーを見つめた。 赤色に点滅する構造物が、地球の方へゆっくりと下降しているのがわかる。 「で、でも、あれって突入させて解体させる予定だったんよね……」 タロウの上滑りする声の下、副操縦席に座ったジェフが2つのタッチパネルをよどみなく操作する。 「燃え尽きるには、だいぶ大きすぎるなあ。あれだとほとんどそのまんま落ちるわ」 ジェフが顔をあげる。 「日本に」 タロウの表情がみるみるうちに青ざめる。 「計算したけど、落下地点は98%の確率で九州あたり。落ちる衝撃からすると半径100キロメートルはどかんと吹き飛ぶねん」 九州……!? 「えええ! や、やややばい」 タロウが指をくわえてガタガタ震え始めた。 「でもさ、でもさ、悪いのはボブくんの会社だよね」 「そうやけど、船長。それで済む話やないねん……ほら」 そう言ってジェフは、俺の方に視線を向けた。 「……ヒカル?」 タロウの言葉に反応できなかった。 多分、固まっていたんだと思う。 そのときの俺の頭の中には、彼女のいじらしい笑顔が浮かんでいた。
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