星降る

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 初めて誰かを綺麗だ、と思った。  サイリウムの海の向こうで、君だけが輝いて見えた。  その日から君が、君だけが指針だった。暗闇の先にある北極星だった。  だからね、落ちてきてほしくなんてなかったんだよ。  安アパートの軋むベランダで、乱れた部屋着のまま寄り添って。  君の副流煙の流れる先で、また一つ、また一つと星が流れていくのが、見ていられなくて、そっと視線を落とした。
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