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みんなが寝静まる夜中、トイレから僕の部屋に戻る途中、リビングの机の上の小さなかごの中から、淡い光があふれているのに気がついた。 僕はその光に近づき、かごの中で光るそれを指で摘まんだ。それは、淡い光を放つこんぺいとう。 僕は首をかしげる。お母さんは綺麗好き。お菓子をこぼしただけで、掃除機を取り出す人だもの。お菓子を出しっぱなしなんて…… 僕の指はさらにこんぺいとうをつかみ、そのまま口の中に運ぶ。 と、僕の身体が宙に浮き出した。 スカイダイビングの逆回しのような体勢のまま、僕の身体は天井をすり抜け、屋根をすり抜け、眼下に家々が街が島が遠くなり、とうとう、星がたくさんあるところに埋もれてしまった。 まるでプールに肩まで浸かっているみたい。トイレに起きてそれを済ましたけれど、まだ僕は布団の中にいるのだろうか。 だとしたら、これはヤバい。ヤバすぎる。おねしょまっしぐらコースじゃないか。 と、地平線近くを悠々と進む船の姿をとらえた。とにかく、ここからあげてもらわないと。僕は声をはりあげ、両手を大きく振り回した。     
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