5分間の執行猶予

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 本当は、純粋で馬鹿な女でいたかった。  彼の不自然なくらいに自然な笑顔に、騙され続けていたかった。  ……でも。  だけど、気づいてしまったから。  自分の気持ちを、もう抑え続けてはいられないから。 「……あと5分で決めよう」  私は携帯電話を取り出し、彼へ繋がる通話ボタンをタップした。
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