君の瞳に星は輝く

僕が婿入りしたのは

大阪は紀州寄りの山の中。

そんなとこで育った妻は

素朴な働き者、蓉子とは対照的に

あまり主張もない・・・

　「似た者夫婦」

と、称されるほど。

僕達は週半分は京都で

残り半分は山の中で

月は東に陽は西に、と

平和に生活、三人の子供も授かった。

いつのまにやら昭和は四十年

山が紅葉に燃える時分の午後、

僕は、妻が拡げていた

婦人月刊誌の写真に驚いた。