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それから二日して
「蓉子ちゃんが、かなり歳上男へ
嫁入りするらしいで」
父親が聞いてきた噂。
「あの成金男でしょ?最初っから
蓉子ちゃん目当てに兄さんに
近づいてたんやわ、神戸で立派な
洋式の家に住んでるらしいけど
何処の誰かも判らん成金で
四十過ぎのオッサンやで!
きっと蓉子ちゃんトコの家柄も
金で買う算段やったんや」
母親の弁が廊下で聞こえて
思わず、足は空き地へ・・・。
・・・・行ってどうなる?
来てどうなる・・・・・?
僕は空き地に立ち尽くした。
いつの間にか夕闇が・・・
(・・・帰ろう)
そう思ったときに
「こんばんは・・・」
蓉子が現れた。
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