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ハリスの家には銀のかごがあります。その中で青白い光がまたたいていました。ハリスは星が消えてしまわぬよう気をつかいます。決して地のものに触れることがないよう、かごからは決して出しませんでした。
ハリスは星がまたたいているのを確認してからねむります。朝は星にあいさつをして誰にも見せないように気をつけていました。ハリスが気をつけたおかげで星は銀の鳥かごの中で美しく輝き続きています。ハリスは安心でした。いつまでもいつまでも自分のそばで輝き続ける星を見て安心していました。
「あれ?」
いつものように朝起きて星が輝くのを確認しにきたハリスは首をかしげました。星がまあるい光ではなく、別のかたちをしていたからです。
「なんだろう」
何かはわかりませんでしたが、ハリスはいつも通り過ごしました。星が決して地につかないよう見守っていました。
次の日ハリスは星を見て驚きのあまり後ずさりました。星は鳥の形をしていたからです。それも小鳥です。かわいらしく小首をかしげ、いまにも歌いだしそうでした。
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