第一章 見つけた夢

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 ***  決めたら一直線という性格の大翔は、学年が上がっても変わらずに真剣に勉強をした。  努力が成績という形で見えると、余計に頑張れる。  大翔は二年生、三年生と、学年が上がるのと合わせて、順位も上がっていった。  三年生の夏休み、ついに予備校でA判定が出た。見た大翔は秘かにガッツポーズを取った。  学年でも上位一割に入っている。  「三谷。志望校は変更なしでいいんだな」  進路相談で、担任(一年生の時とは違う教師)に()かれた大翔はきっぱりと頷いた。  「はい。変更なしです」  「大丈夫とは思うが、単願は厳しい。東京の大学との併願がいいと、先生は思うぞ」
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