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そして、見事に大翔は第一志望の大学に合格した。
本人はもちろん、両親も大喜びした。合格発表の夜は自宅でささやかなパーティになった。
「おめでとう。本当に頑張ったな」
父親の祝福の言葉に大翔は笑顔で頷いた。
「うん。ちょっと大丈夫かな、って思ったけど良かったよ。
通学にそんなに時間掛からないし」
近いというほどではないけど、東京の大学に行くことに比べると全然違う。
「あの先輩の方みたいに、家電のデザイナーになるのね」
入学式で挨拶した先輩を知っている母親からの言葉にも、大翔は頷いた。
「そのつもり。あの人みたいなデザイナーになりたいな」
彼の勤める会社は、世界的にも有名な家電メーカーだ。できれば、その人と同じ会社だといいと思った。
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