第十章 後悔しない決断

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 第二弾の商品は年末に向けて発売されると決定した。  工場はフル回転で生産に入った。今から生産すると、年末のクリスマスや新年のスタートに間に合う。そして、新入学のフェアがすぐに来る。  商品の製造に入ったので、秋になる頃、やっと大翔(ひろと)は週休二日になった。忙しくて、お盆に実家には帰っていない。  「やっと落ちついたから、年末には帰る」  =そんなに忙しいの?商品発売されてるのに、することある?=  心配そうな声に、大翔はスマホを持ちながら首を傾げた。  =もしかして、白井(しらい)さんとお盆も一緒?=  「いや、彼女は帰省したよ。あんまりいなかったけど。彼女、デザイン課でないし、普通にお盆休み取ってるからね。  俺は、新商品のデザインで、ほんと忙しかったからさ」  =そうなの……白井さんのお宅に行ったかと思ったから=  「どうして?」  あんなに反対された状態で行くのは、相当な勇気が必要だと思う。  =二人とも成人だから……親の許可はいらないでしょ=
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