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明日からどんな顔をすればいいのかしら。
いや……ここはあえて堂々とするべきね。
さて!
はりきってあの子の作ったものを改めて見て……。
「おや?懺悔の時間は終わったかな?」
「………。」
仕事を詰めすぎて疲れている?
会いたくない人がいるのだけど。
やっぱりたまってる有給使うべきかしら…。
「全力で現実逃避してるみたいだけど、現実よ?」
「どうしてここに?」
「今更繕っても…ぷぷ。」
「………ちなみにどこから?」
「一部始終。」
全部ってことね……。
ふぅ…。
「最悪だわ、よりにもよって本城さんに…。」
「本人目の前で…私、一応先輩だし気を使ってよ。」
「そうですが、役職は私が上です。」
とか言いつつニヤニヤしているこの人には冷たく返す。
本城由美。
我社の秘書の顔と言ったら彼女のことだ。
仕事ができる上に人望も厚い。
皆の憧れと言ってもいい。
でも皆は知らないけど私は知っている。
恐ろしいほどに性格が容姿通りではないことを。
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