第一縁 おいしい焼き鳥の食べ方

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 支払いを済ませて席へ戻ると、板さんが彼に笹団子を二つ、渡しているところだった。 「ありがとうございましたー!まーた来ーてね〜」 「ごちそうさまでした」    店の前で見送ってくれたユリさんは、わたしたちの姿が見えなくなるまで手を振りながら飛び跳ねていた。  どちらが言い出すともなく、わたしたちは最初に出会った公園へ向かった。 「今日は楽しかった〜。ありがとう、ごちそうさま」  そう言われてわたしは、今日の飲み代は自分持ちなのか、とちらりと思わないではなかったが、あまりの安さと満足感のおかげもあって、少しも嫌な気分にならなかった。  ベンチに腰かけているわたしの前で、彼は両手を広げてくるくると踊っていた。そしてクスクスと笑って、 「鳥を食べたから、明日には飛べたりしてね」  わたしは束の間きょとんとしたが、 「菜の花も食べたから、根っこが生えちゃうかもよ?」  と冗談に乗っかってみた。 ——それもいいね  彼は空を見つめながらそう言った。
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