123人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしは我慢が・・・
「ねぇー、優依も行くでしょ?プール」
みどりが、優依も誘った。
みんなでプールか・・・うん。楽しいかもしれない。
優依・・・どうかなぁ・・・
「え?プール?」
「そう。夏休み最後の土曜なんだからさぁ、みんなでどっか遊びに行きたいじゃんねぇ?そしたら、やっぱプールでしょ!」
「えっと、ごめん、土曜は用事があって、わたし、無理だわ」
え?
「ええー、残念―・・・カンナが日曜ダメって言うから、土曜がいいなーって今話してたのにぃ」
「ごめんなさい・・・わたし抜きで行ってきてもらっていいのよ?」
ええー・・・
「ええー!せっかく演劇部仲良し5人組ってしたのにさー、それじゃ悲しいじゃんねぇ。土曜の用事って動かせないのぉ?」
「うーん、ちょっと相手のある話だし、こんな間際には無理かなぁ・・・」
あーあ、優依・・・行けないんだ・・・
って、ああ、もしかして・・・
いつって聞いてなかったけど、昔の仲間と会うって言ってた。
それかな・・・
あたし・・・うん、残念だけど、優依が全部言ってくれたし。
ちゃんと信じよう。
「そっかぁ、しょうがないねぇ。じゃあ、あたしらだけでいこっか、カンナ」
「そうですねぇ・・・残念ですぅ」
みどりが、カンナにかるぅく言った後、あたしの方に向き直って聞いてきた。
「ああ、美優は行けるの?」
「あ・・・あたし?」
あたし、ちゃんと優依を信じて、友達も大事にして。
だから、優依、心配しないでね。
「あたしは・・・うん、行けるよ」
そう言ってはみたものの、あたしはちょっと寂しくなった。
最初のコメントを投稿しよう!