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[トリスタン]の従業員のロッカーのソファーに座るマックス
その横で電話をかけるグレアム
「じゃあ、マックスと一緒に帰るからね」相手はパムみたいだ
「寝ちゃってるわよ、弟くん」
ダナがソファーを覗いて言う
「慣れないことばかりで疲れたのね、兄貴の方は口八丁手八丁だし
なんでも器用にするからね」
「まあね」苦笑いするグレアム
「で、グレアム
あんたはどうするの?」
真面目な顔で聞く
「何が…?」
仏頂面で言うグレアム
「いい話しだと思うけど…
駄目だったらくれば、あたしはずっとここにいる
からね🎵」
ウインクしてグレアムを見た
「ダナ、ありがとう」
ほんの少しの笑顔
「弟くんたちが頑張ってるのよ
一番上の兄貴がしっかりしなくてどうするの!」
「ほら、マックス起きて!
帰るよ」ダナの言葉を無視して
マックスを起こした
ソファーから飛び起きるマックス
「グレアム、ボク
寝ちゃってた…」
寝ぼけ眼のマックス
「ダナ、また明日」
「グレアム、返事早い方が
いいんでしょ…」
「うん…」
『君のピアノをもっと大勢の人に聞かせたくないかい』
ー僕の父はどんな気持ちで
弾いてたんだろうか…
そして僕は…あんなに
憎んでたはずなのにー
暗闇の中走る車
隣には睡魔に襲われたマックス
「兄貴がしっかりしなくて
どうするの!」
ーダナ…僕も頑張ってみようかー
何かを決意したかのような
力強いグレアムの黒い瞳
「マックス、家に着いたよ」
「う~ん」
まだ寝ぼけた様子のマックス
ガチャリ、静かに玄関を開ける
「おかえり」
「アンジー!」
目の前に立つアンジー
「マックス、さっさと風呂に入れ
明日、起きれないぞ」
アンジーを見て笑うグレアム
「何だよ!」
「マックスがアンジーは偉いねって関心してたよ」
「煽てても何もないよ」
なんだか照れた様子のアンジー
「とにかく部屋に行こう
おまえに話しがあるんだ」
真っ直ぐにアンジーを見た
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