165人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前、手汗すごっベタベタしてる。俺と繋いで緊張してるのか?」
「そういうこと言う?もう、繋がないよ」
「脅しかよ。繋がないとか絶対なし」
ぎゅっと繋ぐ手に力がこめられた。
壮士と歩くと視線を感じるようになった。
イケメンが過ぎる彼氏も考えものだ。
見知らぬ人が「すごっイケメン」「なにあのひと、タレントかな?」
と囁いて通りすぎることもしばしば。
同時に隣で手を繋ぐ私を見て、つりあわないとか、ブスのくせにとか関係ない人に囁かれたりする。
そのたびに傷つく。
だよね、確かにつりあわない。
人の悪口に、へこむ私に壮士が私の頭をポンポンしてくれ、軽く頭にキスしてくれる。
「気にするな、舞」と慰めてくれる。
気にするなって言われても、やっぱり気になる。
私って壮士に似合わない。
そんなの私もわかってる。
最初のコメントを投稿しよう!