夏休みのアオハル

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「壮士」 「ん?」 「なんか落ち込んだんだけど」 「じゃ俺が元気がでる言葉をプレゼントしてやる」 壮士が私の耳元へ口を寄せる。 「舞を好きすぎて。俺はどうすればいい?」 「なにそれ」 「元気出ただろ?」 「あんまり」 「じゃ、これは?」 こめかみにいきなりキスをされた。 「ひゃっ」 「どおだ?」 「やめてよね、急に!」 「いいだろ、これくらい。いい加減進展させても」 「進展って」 「進展でなきゃ発展か?」 「ワケわかんないよ、壮士」 「わかんないなら……わからせようか?」 「やだ、怖い」 「ジョークだ。さっさと行くぞ」 手を引っ張られて歩いていく。 この手を離さないでね、壮士。
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