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コンコン
ドアがノックされた。
お母さんだ。
私と壮士は急いで起き上がってお互いの髪を撫でつけた。
「起きたの?舞。いつまでも寝てるから七島くんに起こしてもらったのよ。はい、ジュースをどうぞ」
小さいテーブルにグラスがのったトレーを置いたお母さん。
「あれっ、2人ともやけに赤い顔してー。クーラーの温度低くしていいのよ。七島くん」
「あっはい、ありがとうございます」
頭を下げる壮士。
「そうだ、舞。買い物行ってくるからお留守番よろしくね」
「えっ」
この状況で、買い物?
お母さんどうかしてる。
娘を信用しすぎじゃない?
隣にいる壮士の顔がなんとなくにやけた風に感じたのは気のせいだろうか。
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