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七日目
登校中に思った
今日は大大大快晴だった
毎朝音楽を聴きながら学校に行っている
もう少しで朝のホームルームなのでイヤホンを取ることにした
先生が入ってきて一言放った
「え~昨日空が事故にあった」
それを聞いた瞬間先生の顔を睨みつけるように見てしまった
それ以降の話は何も聞き取ることができなくなってしまった
事故?なんで?どうして?
疑問ばかり浮かんできた
ただ今は空の思い出ばかりが浮かんできていた
「先生、トイレ行ってきていいですか」
「おう」
そういって琴音は教室を抜け出した
走って走って学校を出た
この街に病院はあそこしかない、あそこに行けば
琴音はとにかく走り続けた。
病院につき汗も拭わずに受付で「空って高校生が事故で運ばれてきてませんか?」と尋ねた
すると手術室に案内された
女の人が一人顔を伏せて座っていた
「君・・・琴音ちゃん?」
「はいそうです・・でもなんで」
「私空の姉です」
空のお姉さんは目にクマができていた
空のお姉さんは無理な笑顔を作り、話しかけてきた
「空から毎日話聞いてたよ、自慢話してくるんだもん」
「なんで・・なんで空は事故にあったんですか!?」
「私が悪いんだ・・・止めなかったから」
「昨日雨がすごい降ってたでしょ?そしたらいきなり空が琴音がずっとあそこにいるかもって言いだして傘持って出かけて行ったの」
それを聞いた瞬間琴音は頭の中で後悔が回っていた
手術中のランプが消え中から医者が出てきた
お姉さんと何か話しているようだった
が
お姉さんが座り込んで泣いてしまった
そしてすべてを察してしまった
空は死んだんだ
昨日私が何か言っていれば、連絡先を聞いていれば、タオルを渡していれば、友達にもっと強く反論していれば、私が昨日あそこにいればもしかしたら
空のことを悪く言ってたやつらは今も何食わぬ顔で暮らして、何も知らない
空がすごく優しいことも
空が本当は何もやってないことも
空がすごく・・・・・・
もう空は何にも否定できなくなってしまった
後悔なんて考えてなかったよ
いっぱい笑って、すごく優しくて話も面白くて、誰にでも優しくて
なんでもできてすごくまじめで
すごく暖かかった
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