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「ごめんなさい」
ふ、ふられたぁぁーーーー
瞬殺。
あたしの高校生活終わった。
これから
これから、あたしのバラ色の高校生活を語っていこうとしたのにーー
無謀でした。
あたしなんかがかなう相手じゃなかった。
放課後。
ひとけのない屋上。
学園いちのイケメンが一人で佇む。
雰囲気にながされすぎたぁ。
もうダメだ。
きっと明日には、あたしが玉砕した噂が広まっているにちがいない。
もう生きていけない。
ぼーっと立ち尽くしていたら、
「ちょっといい?」
いきなり手首を捕まれて、ひっぱられる。
は?
何なに何?
もしかして、彼が思い直して戻ってくれたとか?
って、そんなはずじゃなかった。
目の前にいるのは別人で。
ってか、一体誰?
顔は、向こうを向いているからわからないけど、あたしの手を、痛いぐらいに掴んで、強引にどこかに連れて行こうとしてる?
「ちょ、ちょっと、なんなんですか?」
「いいから、ついてきて」
なにコイツ。
あたしが失恋直後と知っての行動ですか?
らち?
ゆうかい?
身代金目的?
ちょっと待って。
あたしん家、100万だって出せるかどうか。
あぁ……って、なワケないか。
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