◇期間限定の恋人?!◇

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……… オフィスの階に着いて 高千穂課長と私は別れた。  デスクに向かい 席に着くと 「おはよう。」と声をかけられた 振り返りながら 「おはよう、梁井(やない)くん。」 同じ課で同期の梁井くんが立っていた 「あのさ…八月一日(ほずみ)さん?」 「ん?」 私はパソコンの電源を入れながら返事をした 「隣の課の高千穂課長とどんな関係?」 うっ… もしかしてエレベーター一緒に乗ってた? それとも電車かな? 私はいたって冷静を保ちつつ 「どんなって?」 「えっと…もしかして、付き合ってる?」 小声で聞いてきた 「!!」 もう既に気が付かれてるよぉ… 「プライベートなことだから それは、答えられない。」 「何だよ…付き合ってるのか?」 「付き合ってません。」 「ん?敬語なんて いつもなら、俺に使わないのに…」 「だって梁井くん、 執拗(しつこ)いから。」 「ふ〜ん。」 「もう良い? 仕事始めたいの。」 「はっきりしないと 俺が困る。」 「…何で?」 「…好きだから?」 「誰のこと?」 「お前のこと…」 「!!」 「ちょっと待って!」 何なの?! 私、今モテ期やって来たのかな? 高千穂課長だけでなく 梁井くんまで… これは高千穂課長と要相談だな。 まさかこんなに早く誰かに 気が付かれるなんて 思ってもいなかった。 ………
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