◇期間限定の恋人?!◇

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……… こんな時、ドラマの中なら 誰かが助けてくれるけど ドラマじゃないから そんなことは起きるはずもなく… うっ…私、どうしたら良い? 頭の中でグルグルと考えながら 解決策を出そうとしたけど そんな簡単に出てくるはずもなく… 咄嗟に出た言葉は 「梁井くんの知らない人だから。」と… 私、嘘をついつる 嘘なんてつくの嫌いだし、したくないけど その場しのぎをするしかない 「納得いかないな。 八月一日(ほずみ)さん… 何か隠してるだろ?」 隠してるって… 人の恋愛に口を挟む自体どうなの? 「梁井くんだって…深くまで 入ろうとしてるでしょ? それ良くないよ?」 「そうかな? 好きなら深くまで入りたいだろ?」 うっ…私の上を行こうとする 梁井くんに勝てそうもないよ… 「じゃあ、例えば梁井くんのこと タイプじゃないって言ったらどうなの?」 私が言うと 梁井くんは黙ってしまった そしてタイミング良く 料理が運ばれてきて 会話はまたもや 中断され 店員が居なくなると 梁井くんが 「八月一日さんは俺のこと 嫌いなの?」聞いてきた うっ…嫌いだなんて言ったら 傷つくだろうか? そんなことを言って 仕事場に居ずらくなるのも困る 「好きも嫌いも無いよ。」 「じゃあ、まだまだ チャンスはある。 俺の知らない人なら うちの会社の人じゃ無いんでしょ? だったら、同じ職場な俺の方が 有利だよね?」 嘘なんて つくんじゃなかったと思った 今更、嘘でした 実は梁井くんが思ってた通り 高千穂課長ですと言ったら どうなってしまうんだろう? ………
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