◇期間限定の恋人?!◇

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……… 大袈裟かもしれないけど 私は窮地に立たされてる気がした 折角のお料理も 味なんて分からない… 黙って食べてると 「あのさ…会社での俺のことしか 分からないだろ? 今度デートしない?」 ん?えっ? エーーーーッ?! 「ちょっと待って!」 「それ何度も聞いてるけど?」 「だって、私…お付き合いしてるんだよ? 無理だよ?」 「分かってるよ? それでも俺は良いって言ってるけど?」 「梁井くんは良いかもしれないけど、 付き合ってる方に悪いでしょ?」 「だったら俺からその人に話そうか? 俺も八月一日(ほずみ)さんのこと 好きなのでデートさせてください。って…」 もう訳わからない! 「そんなこと無理だよ。」 「無理かどうか分からないだろ? 言ってみないと。」 梁井くんのプラス思考な考えに 私はついて行けない… このままじゃ… 梁井くんとデートすることになる ふたりと付き合うなんて 会社の人に知れたら何て思われるか… 「梁井くん…私が今どんな状況か わかる?」 「…それって、どう言うこと?」 梁井くんが食べてる手を止めて 聞いてきた 「ふたりの人と付き合うなんて 私、器用なこと出来ない。」 「何も同じ日に3人でデートするって わけじゃないんだからいいじゃないの?」 もう…他人事みたいに… 私がふたり居れば可能だけど ひとりしか居ないんだから無理だよ。 「3人なんてあり得ないよ。」 「…いや、待てよ? 3人…ってのもありか?」 「それだけは無理! 私の気持ちが追いつかないから 辞めて?」 「じゃあ…ふたりでデートしよう。 で、いつにする?」 はぁ…引き下がろうともしない 梁井くん 多分…私は梁井くんとは 付き合えないと思う… 仕事と恋愛は違う 梁井くんとは多分性格上 合わない気がする だからと言って 高千穂課長と合うかと言えば 分からないけど 梁井くんよりは大丈夫の様な 気がした 「とりあえず、1週間… いや、2週間は待ってくれる?」 「えっ?そんなに?」 「梁井くんのこと考える期間だよ? 待っていてくれてもいいじゃない。」 「まぁ、考えてくれるなら いいけど…分かった。 …待つよ。 2週間後に気持ちが固まったら教えて?」 本当は嫌だけど 梁井くんを待たせることにした… だって高千穂課長と1週間付き合って ダメだったら 梁井くんと向き合うことになるから… ………
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