◇期間限定の恋人?!◇

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……… 名前を呼ばれた方へ向くと 高千穂課長が立っていた 「大変、待たせたね。」 「いえ…それほど待ってません。」 「そう?それなら良かった。 じゃあ、行こうか?」 そう言って高千穂課長が先に歩き出した 私が誘ったのに 高千穂課長ペースになってる 私は高千穂課長の腕を掴み 「待ってください。 高千穂課長。」と言うと 高千穂課長は振り返り 「…あ、そうだった。 今夜は八月一日(ほずみ)さんに 誘われてたんだね。 何処へ行くの?」 「えっと…こちらで待ち合わせたのは 今日、行くお店がこっち側なんです。」 私たちは並んで歩き始めた 会社の反対側だし 駅から少し離れているから 今までもそうだけど 会社の人に会ったことがない 隠れ家的な感じのお店で 店内は煩くないし 静かに話をするには うってつけの場所だ 私たちはお店まで 別の話をしながら向かった お店の前まで来ると 「こちらです。 高千穂課長は来たことあります?」 聞いてみると 「いや…無い。初めてだよ。 何か雰囲気良さそうな感じが 店構えから感じるよ。」 ホッ…それなら良かった 「入りましょうか?」 扉を開けて 先に高千穂課長に入ってもらう すると中から 「いらっしゃいませ。」と 店員の声が聞こえて来た 店内を見回すと 私たちの他に 2組だけだった やはり静かだ… 席に案内されて メニューを置き 「料理が決まりました頃、 伺います。」と言って 店員が去っていった その後姿を見ながら メニューを開くと 「八月一日さん…ここには 来たことあるの?」と聞かれ 「はい。入社した時に見つけてから 時々来てます。」 「ふーん…じゃあ、 おすすめの料理ある?」と言われ 「えっ?私のですか? 私がよく食べるのは…」 決めちゃって良いのかと思いながらも メニューを指さしながら 「このお料理です。」と答えると 「僕はそれにするよ。」と 高千穂課長は私のおすすめを選んだ 料理を頼んでから 「八月一日さん、話って?」と聞かれ 私は緊張しながら 本題に入った… ………
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