◇初めてのデート◇

13/17

191人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
……… どうしようかな? 大河さんが起きるのを待つのには 手持ち無沙汰だ せっかく眠ってるのに テレビをつけたら 起きてしまうだろうから バックからスマホを取りだし 電子書籍でマンガを読み始めた 夢中になって読んでいたら 「…えっ?寝ちゃってた? 華さん…ごめん。」と 大河さんが起き上がりながら言った 「いいえ、気持ち良さそうに 眠ってたので… 起こしませんでした。」 ブランケットをたたみながら 「温めなおすから 食事にしようか?」大河さんが言ったので 「私がやりますよ?」と 立ち上がりながら答えた 寝起きだから 頭もボーッとしてるだろうし… 私はひと足先にキッチンへ 温めてお皿に乗せるだけだし 簡単だ 後から来た 大河さんも手伝ってもらい 私たちは席に着いて 少しだけ遅めの食事をいただいた 大河さんと今日の話をしながら 食事するのは とても楽しかった 食事を終えると シンクにお皿を下げに行った大河さんに 私は声をかけた 「洗い物は私がやりますので。」と 「ありがとう。 それじゃあ…僕は お茶でも入れるよ。」 もう恋人ではなく 夫婦になってる?って思ってしまう 違和感が無く…自然と接することが 出来るのは…私にとって大河さんは 恋人に相応しいのだと思う… でも…大河さんは私のこと どう思ってるのだろう? 洗い物しながら そんなことを考えてしまっていた 洗い物を終えて リビングへ行くと 大河さんが読書をしていた 「何読んでるんですか?」と声をかけると 「これなんだけど…」 私に表紙を見せてくれた 私でも知ってる 有名な作家の(すめらぎ) 眞秀(まほろ)だ 「大河さん、 よく小説読まれてますが その作家さん好きなんですか?」と聞いてみた 「うん…読書は好きだね。」 読みながら大河さんは答えた 私は大河さんの隣に座り 大河さんがいれてくれた お茶を飲んだ… ……… ※(すめらぎ) 眞秀(まほろ)は 『主と私』に出てくる作家さんです
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

191人が本棚に入れています
本棚に追加