◇高千穂課長!?◇

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……… 私の方が高千穂課長より ひとつ先の駅なのに 「家まで送るよ。」と言われてしまった 「具合が悪かった方に そんなことして貰ったら悪いです。」 「それを言うなら… 遅くに女性を送らなかったから 何かあってからじゃマズイ。」と。 律儀な人なんだなと思った… お互い譲り合いでキリがないので 私の方が折れた… アパート前まで来ると 「ありがとうございます。 助かりました。」とお礼を言うと 「うん…意外と駅から近いんだな? でも…ここまで来るのに 暗い場所が3ヶ所あった。」 うっ…鋭い人だ 「まぁ…そうなんですけど 慣れてしまって… 今まで何も無いので、大丈夫です。」 「…けど、何かあったら 大変だ。」 高千穂課長のことを 助けたのに 今は怒られてる…私 「残業…大変だと思うが 程々に… 今日は助けてくれてありがとう。 また会社で。」と高千穂課長… 本当ならここで お茶でもいかがですか?と言った方が 良かったのかもしれないけれど、 また何か怒られそうなので それは言わなかった… 「ありがとうございました。」 私はもう一度お礼を言うと 「あぁ…」と言って 高千穂課長は駅の方へ向かって歩き出した 私は一応見えなくなるまで 高千穂課長を見送った… ふぅ…結局いつもとあまり変わらない 時間だよ 腕時計を見て思った 何だか疲れたな 仕事終わったのは早かったのに 階段をゆっくり上った 普通ならお腹空くはずなのに 空かないから 先にお風呂に入ってから 冷蔵庫を覗くと うっ…今日買い物しようと 思ってたんだ… おかずになるのは無い。 コンビニへ行こうか迷う… メイク落としてるから スッピンだし 棚に何か無かったっけ? それとも冷凍庫に 冷凍パスタか何かあった気がする 探してみると棚には何も無く 冷凍庫を見たら 「!!」 あった!1袋だけだけど… レンジでチンして待つこと7分 カップスープを作り ひとりテーブルで寂しく食べながら 高千穂課長って… ちょっと変わった人だと思った。 ………
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