◇高千穂課長!?◇

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……… 次の日の朝 通勤電車の中で 高千穂課長を見かけた うっ…同じ時間だったんだ? 混雑してるから 近づけないし 高千穂課長は スマホを見ている 何か読んでるよう… 朝の貴重な時間を 邪魔してはいけないと思い あえて近づかなかった 私たちのオフィスがある 駅に着いた 沢山の人たちが降りていく 私も流れるように ホームへと降りた ここは乗り換え駅もあるから 混雑していることが多い 朝は特に混雑している ホームを歩き 改札を出て 左右へと人が分かれて行く オフィスまでの道のりを歩いて行くと 少し先に 高千穂課長が歩いていた 今なら大丈夫だ 私は早歩きをして 高千穂課長に追いつき 「高千穂課長、おはようございます。」 と声をかけた すると振り返り 「ん?あぁ、八月一日(ほずみ)さん。 おはよう。」 「あの…具合の方はいかがですか?」 「すっかり元気だよ。 昨日、きみに助けてもらった おかげだね。ありがとう。」 「いいえ、私は何も。」 「ひとりだったら どうなってたか、そう思わないか?」 まぁ、確かにそうかもしれない。 私もひとりだったら 心細かっただろう… 「…ですね?」 「だろ?」 そう言いながら高千穂課長は微笑んだ… オフィスに着くと 私たちはエレベーターに乗った ちょっとだけドキドキした また止まったら どうしよう?って思ったから 隣に並んでる 高千穂課長を見ると 私が見てることに気がつき 苦笑いをした… 私もつられて笑った 同じ気持ちを共有出来る人が居るって 何だか嬉しい気がした… もう、エレベーターには 閉じ込められたくないけど。 ………
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