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プロローグ
私立緑陵学園。
この学園は古くから『生徒の人格を見つめ、育てる』事を徹底し、教育を行ってきた学園である。そのため、規定の制服はあるものの校則はほとんどなく、その制服も生徒の嘆願によって生徒の希望に沿ったものに改正することができる。
学園は、幼等部から大学部まであり、ストレートに上がることができる。学園といっても、中等部、高等部はそれぞれ別の場所に建てられており、完全一貫教育といった雰囲気はない。また、中等部、高等部は普通科と専門科に分かれており、専門科では音楽、美術、体育、国際交流など、様々なコースに分かれ、生徒の個性を活かせるような教育を実践中である。
私立緑陵学園高等部。
約六〇パーセントが中等部からの進学組だが、住宅街の中心に敷地を持っているせいか、近隣の中学からの進学も多い。高等部の特徴といえば、巨大な四つの校舎である。普通科、専門科、ともに三つの校舎を組み合わせたような形で巨大な校舎を形作っている。そして…
「ストップ、ストーップ!」
うわあ! いきなりどうしたんですか? 正道先輩。
「かたっくるしい話はもういいって!」
「そんな説明なんていらないよ。どうせ、この話は高等部普通科が舞台なんだから、他の学科の話なんて出てこないって」
伸先輩… あ、澄香先輩と鈴菜先輩までいるじゃないですか!
…まあ、その通りですよね。この学園は学科同士の交流がほとんどないし。
「だろ? だから、とっとと話を始めようぜ! 俺達の出番がなくなっちまう」
「そんな事になったら、とりあえず無理やり活躍しちゃえばいいんじゃない?」
無理やりってどういう事ですか、鈴菜先輩! お願いだから、そんな事しないでくださいよ!
「じゃあ、お話、始めてくれるわよね?」
澄香先輩… その笑顔、目が笑っていないじゃないですか。怖いなあ。
…わかりましたよ。そんな、4人揃って、怖い顔でこちらを見ないでください。
「じゃ、決まりね!」
「では、ただいまより『緑陵学園 放送部』スタートです!」
「絶対面白いからな!」
「俺達の楽しい部活生活をお楽しみください」
あーあ、言おうとした事、全部取られちゃったよ… うう、頑張ろう!
では! 本文、スタートです♪
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