いけない事

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いけない事

 しかし、魔法かぁ。  しまった。  昨日の魔術師長とかいうルーナさんに魔法について詳しく聞くべきだったかな。  ルーナの事をを思い出そうとすると顔や特徴ではなく服をはだけた時の乳しか思い出せなかった。  やっぱり性能悪いな俺の記憶力。  後で忘れないようにあの映像も『お気に入り』にしとかなきゃな。でヘヘ。  メイに『フリーズ』とセンサーに表示されていた事を話すと 「それ『動くな!』って事じゃないかしら」 「ちょっと今の魔獣の波動を再現してみるね」  えっ!そんな事出来るの?  メイが俺の方を向いて口を開かずにさっきの動物の唸り声を出した。  これ、どっからしゃべってるの?  動けないよ。うーん。  メイさん?  すぐにやめてくれた。 「おーすげー」  なんかこの魔法はあぶない犯罪に使われたらやりたい放題なんじゃね?  フトシには教えられないな。うそうそ、ごめんフトシ。  でも、相手を止められるなら戦いの時に便利そうだな。 「強弱もわかったわ。アレク、ちょっとじっとしてて」  メイが俺に後ろから抱きついてもぞもぞしてる。 「これでいいわ。Pちゃんに学習したからもう防御出来るわ」 「メイすごいね。こんな異世界の魔法が使えちゃうんだ」 「うーん、これは多分催眠術の一種じゃないかしら」 「これ、俺にも使える?」 「もう設定したわよ、コンボっていう機能があったでしょ」  コンボ、コンボ、ああ連続した動きをスーツで再生するやつか。  人気なくて誰も使ってないよね。これかな『フリーズ』。 「これってメイに効かないの?」 「全く平気だったわよ」 「ちょっとやってみていい?」 「いいわよ」  ポチっと。 「あはぁん、アレク、私動けないわ。私にいけない事する気ね、あぁ」 「えっ? さっき効かないって言ってたんじゃ? ってメイ普通に話してるじゃないか」 「へへへ、バレたか、私にいけない事するかと思ったのに。こんなの私に効く訳ないじゃないの」 「そうなの? ちょっと博士に聞いてみよう」  メイに抱きついてもらう。  誤解しないでくれよ。  博士に通信する時の感度が悪いから、アンテナがわりのメイに密着してもらってるだけだからな。 「私の感度はとってもいいわよ♪」  メイがR18モードになってからというもの、抱きつき方や話し方、態度が以前と比べて徐々にエロくなってる。  前はなんかこうもっと恥ずかしそうにしてて、首筋なんて密着してなかったよな。  あれも良かったけど、これもたまんねー。  俺は少し赤面しながら博士に通信した。 「飯田橋博士、聞こえますか?」 「おーアレクか? 早いな。どうだ? オナ◯ーは楽しんだか?」 「はっ博士(汗)、朝っぱらから何言ってるんですか」 「健全な男子高校生なら毎日オナ◯ーくらいするだろう。せっかくお前だけR18に解除してあげたのにきちんと毎日私にレポートしろ。それともお前は1日くらいなら我慢出来るのか?」  そうか、メイはロボットだからそう言う扱いになるんだな。  躊躇する必要はないと頭でわかってもさすがに気が引けるなぁ。  殆ど人と変わらないんだもんな。  しかしそういうのって毎日博士に報告しなきゃならないの?  ちょっとメイさん、通話中に変な動きしないで。 「がっ我慢出来ますよ! それより博士、こっちの世界では魔法があるんですよ」 「おっ、そうだったな、忘れてたよ」 「博士〜っ! 博士の知ってる世界なら教えておいて下さいよ〜」 「すまん、すまん」 「なんか魔獣のフリーズって言う魔法ですけどメイは大丈夫でも俺は動けなくなって、ちょっとヤバかったです」 「そうか、ちょっとやそっとじゃPスーツに傷なんかつけられないから大丈夫だ」  えっ、そんだけ? 「なんかメイが解析して再現出来てPスーツで防御出来るようにして貰いました」 「そうか、確か義姉上の『科学的魔法の解析』と言う論文にあったな。確かにメイが解析出来れば可能だな」 「博士、魔法ってそう言うもんなんですか?」 「いや、色々ある。まぁちょっとは注意しろ。通信終わり」 「わかりました」 『ちょっと』なのか。  メイが抱きついたまま、すごくニヤニヤしてる。 「アレクは健全な男子高校生だよね〜♪」 ・・・さっ先を急ごうか。
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