不思議なペンダント

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「へー、ふられたの。ご苦労さんなこって」 「菜那! ちょっと友達に『ご苦労さんなこって』はないでしょ!」 「だって本当でしょ」  次の日の教室。  あたしは一番の親友、杉崎菜那に昨日の事を報告していた。  こんな言い方はひどい! 全く。 「さて、あとは何日で結乃が次の恋を見つけるか楽しみねー」 「どう言う意味よ」 「あたしの知ってる限りでは、一週間も経たないうちに『あの人かっこいい!』なんて叫んでるじゃない」 「…ごもっとも」  あたしは目移りが激しいと言うか、惚れっぽいと言うか… とりあえず、立ち直りは早いの。  自分でも驚いちゃう。  と、菜那はいきなりカバンの中に荷物を入れると立ち上がった。 「さて、あたし、帰るね」 「午後の授業は?」 「さぼりー! じゃねー」  菜那はさっさと教室を出て行っちゃった。  なんて奴!
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