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俺達は悩んだ。
これ以上エンジンの出力を上げるのは今の技術では難しかった、無理をすれば安全性に影響が出た。
ピットの回数を減らすプランも出た。試してみた所でいかに整備班が優秀だったのかわかるだけだった。
所が劇的な報告が入った。
何とタイムが5分30秒も縮んだと言うのだ!
でもおかしくないか? 俺が出した覚えのない記録が何で出ているんだよ。
俺はチーム監督の所に出向いた。
「ああ、君か。もう君はいいよ。」
一体どういう事だ。
「あの子が簡単に君の記録を超えてくれた。」
それはおかしい、俺は国で一番の記録保持者のはずだ。
ピットにクラフトが戻ってきた。
ハッチが開いて、出てきたのはショートカットの細っこい小柄な娘だった。
俺はすべてを理解した。
あ~……、 俺デブだもんなぁ……。
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