あの時の君の手の温もりを生涯忘れないよ

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屋久島になんとか到着したら、理沙が午後からトレッキングのガイドさんを予約してあると言うので驚いた ココロの中で、オイオイ 病み上がりなんだけどぉーと叫んだけど理沙には通用しない いつもの、手厳しい理沙に戻ってるじゃん 結局、もう一人年配の男性が参加して総勢4人のグループでトレッキングに出発した その年配の男性がなんのことはない、健脚で僕たちよりスイスイ登って行かれて楽しいお話も聞けてとっても有意義な時間だった 屋久島の森の中で死にかけていたぼくの細胞が再生していくのを感じた 理沙はこれを感じて欲しかったんだろう ホテルに着いて温泉に入ったら、出発した時より数倍元気になった気がしたんだ あ〜これでゆっくり出来ると思ったのも束の間、理沙が15分くらい歩けばコインランドリーがあるんだって行こ! なんて言ってきた なんと言う鬼彼女 結局、荷物も持たされせっかく温泉に入って綺麗にしたのに、汗だくだよ 南の島だから日が暮れるのが遅い 来た時は夕暮れだったのに コインランドリーを出た途端、もうすっかり夜になってて おーーーーって まさに言葉が出ないほど圧巻な星空 天の川がチャンと見えるこれこそ満点の星! ぼくたちに今にも降り注いで来るんじゃないかと錯覚するほどだった ぼくが星空に見とれていると、理沙が急に手を繋いできた ギュッと握って 無理しなくていいよ わたしがいるじゃない これからは何でも話してね わたしの為にいつもありがとう と、言ってくれた いつもはツンデレの理沙 ぼくはこの時の理沙の手の 温もりを生涯、忘れないと思った ぼくは理沙を抱き寄せて結婚しようと言ったんだ 虫に刺されて大変だった思い出も一緒にね
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