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新婚さんです。
すぱんと勢いよくユキは障子を開けた。
「朝餉できましたよ~~」
「はーーい」
「…………」
ーー起きてきませんね……。
返事はした。もぞもぞと布団も動いた。ただそれだけ。
「ニニギ~~?」
そろそろと布団の近くに寄ると、布団が微かに動いた。
「ふぎゃっ」
狙いすましたかのように、的確にニニギはユキの腕を取り布団に引きずりこんだ。ユキはすっぽりニニギの腕に閉じ込められた。
ーー近い近い近い近いです~~っ!
「ニニギ!寝ぼけてないでーー」
「ユキ。君もっと色気出しても良いんだよ?」
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