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新婚ほやほやさん来ました。
イワナガヒメたちを追い出し、ユキはぴしゃりと戸を閉める。
ーー全く、朝から甘々なお二人を見ることになるとは……。
ユキとニニギも似たり寄ったりだが、本人は気づいていない。
「ユキ。お客さん、良かったの?」
「はいです。ただのーー」
「ユキちゃ~~んっ!」
「た、ただの……」
「ユキちゃ~~~~んっ!開けて~~~~っ」
「…………ユキ。すっごく呼ばれてるよ?」
「あ、あははは…………」
このままでは近所迷惑になる。仕方なく、ユキは戸を少しだけ開けてみた。
「ユキちゃっ!!」
「誓えますか?」
「え?」
「騒がしくしないと誓えますか?」
まだ朝餉も途中で、お腹が空いている。そんな中、いちゃついたり騒ぐ二人の応対などできない。つまりはーー。
「ご飯食べさせてくださいっ」
「…………はい」
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