流れ落ち往く間に

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 見上げたら、そこには満天の星空があった。辺り一面真っ暗で、こうしていると、明かりひとつない地べたから足元を掬われそうになる。  怖い。  それでも目を逸らせずにいるのは、頼りなくも強く瞬く星の一つ一つ、その全部が、泣きたくなるほど綺麗だからだった。  近くて遠くて、こんなにもたくさん、数え切れないほどもあって、それなのに。  おれは知ってしまった。  あれはこの身に降り注ぐように見えて、この手に触ることもなく、ましてやただのひとつも、手に入れることなど出来ないのだと。
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