コールドスリープ

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 「博士、生物環境省と厚労省の主席調査官らが到着致しました」 「うむ。国もこの民間における画期的な実験に興味津々だね。このコールドスリーププログラムが成功したら世界初の事例になる。"世界が変わる"」  生物環境省という官庁は2023年に創設された官庁で、主に生物と環境保全を担う専門の官庁であった。旧環境省に新しく生物を加え作られたのは理由があった。  日本は少子高齢化がさらに加速し、同時に世界的な温暖化に伴う気候変動によって多くの災害が起こり、暑さに弱い生殖物は淘汰され、暑さに強い生殖物が繁殖をし、それが日本の農業にも大打撃を与え、食糧生産の自給率を大幅に下げてしまったのだ。環境が大きく変わり人間や動物、植物、生物を守る必要が起き生物環境省たるものが作られていたのだった。    
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