第4話 驚愕

1/1
前へ
/9ページ
次へ

第4話 驚愕

「え!?」  (こう)(あわ)ててリングを(はず)そうとするがびくともしない……。  (こう)(あせ)る。恐怖(きょうふ)鳥肌(とりはだ)()ち、(いっ)()(かお)(あお)ざめる。 (やっぱり、()(ぶん)(ちょっ)(かん)(しん)じるべきだった……。やられた……。洗脳(せんのう)されるのか? どうしよう……) そのときだった……。 「♪テッテレー♪ ウッソでーす! (だい)(じょう)()です! (こう)さん!」 「なんなんだよ! お(まえ)……」  (あん)()(いきどお)りが()()じったような(ひょう)(じょう)()かべる(こう)。 「『クックック……、ひっかかったな……、もう(はず)せないぞ……』というセリフは(うそ)です。(むかし)、テレビという()(らく)のコンテンツにあったドッキリといわれる(たぐい)冗談(じょうだん)です。一度(いちど)やってみたかったのです!」 「な、なんてヤツだ。(じょう)(だん)()っている()(あい)じゃないだろ?」 「そうですね、たしかに。リングの……」 「どうやったら(はず)せるんだよ?」  AI(エーアイ)コウの(はつ)(げん)(さえぎ)るように(こう)(たず)ねた。 「(はず)せないわけではないのですが、(はず)せる()(あい)(かぎ)られています。もし、(こう)さんが(あく)()AI(エーアイ)(せん)(のう)されたり、正義(せいぎ)(こころ)をなくしたりしたら、その(あと)(はず)せるようになります。(はず)さなくてもリングの(ほう)から自動的(じどうてき)(はず)れます。(こう)さんが(まん)(いち)そうなった()(あい)(わたし)は、(じん)(るい)(きゅう)(さい)のために、(あら)たなAI(エーアイ)(せん)()(さが)すことになります」 「じゃぁ……、(いま)(はず)せないじゃないか!」 「そうです。(こう)さん。でも、(ぜん)()AI(エーアイ)(せん)()として(たたか)(けつ)()をしてくれたのでしょう? リングの()(はず)しのことより、リングの使(つか)(かた)(せつ)(めい)をさせてください。いわゆる、トリセツの解説(かいせつ)です」 「わ、わかったよ」  (こう)観念(かんねん)してAI(エーアイ)コウの説明(せつめい)()くことにした。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加