二人きり

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そんな彼と二人っきりなのもあと五分しかない。 こんな機会滅多にないのに。 今なら彼の心に隙間があるかも知れない。 でも、気持ちを伝え関係が変化したら。 嫌だ。 そんな人の弱いところをついてまで彼と付き合いたくない。 それなら永遠にこのままでいい。 まとめ役として、そして友達としてで十分だ。 彼は今何を考えているのだろう。 そんなことを考えていると先生から頼まれていたことが終わった。 私は職員室の前で彼と別れた。  夕日がきれいな日だった。 決心した。 どんなことがあっても彼と関係が変わらない日常を続けたい。 ときには、関係以上を求めてしまうかもしれない。 でも、彼も同じことかもしれない。 それはいけないことだろうか。 そう私は夕日に問いかけた。               <完>
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