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翌日、駅前
「サーニン
直接ここに来るんだね?」
「そう言ってたよ」
マックスの問いに答えるアンジー
「ちゃんと五人分
切符買ったしさ」
切符を広げる
「もちろんロナルドが出してくれるんだろう!」
ニタニタ顔で言うアンジー
「あのな~まぁかまわないけど」
「サンキュー」
満面の笑みで手を差し出した
駅前に止まる一台の車
ドア開きサーニンが降りてくる
みんなの元へ来たサーニン
「ごめん、待った?」
「時間通りだよ」
帰りの列車、それぞれ席に座る
「何が不満?」
しらっと言うアンジー
「どうして俺とおまえなんだ?」
「しかたねぇだろう、フー姉さま
サーニンと話したいってさ!」
「なるほど…振られたんだ」
したり顔のロナルド
「どうせ…」
「フーちゃん、アンジーと一緒の
席の方がいいんじゃないの?」
マックスが不思議そうに聞く
「どうして?私サーニンと話しが
したいんだけど…」
「オレと?」
「馬の話し
聞かせてほしくて」
「ぼくも聞きたい!」
マックスも話しの輪に入ってくる
「煙草吸ってくる」
席を立ち車両から出て行った
アンジーがいなくなった席に残された一冊の開きかけた雑誌
それを手に取るロナルド
「何真剣にみてたんだ?」
“イブ=ホーン、新作映画決定
五年ぶりの主演”
ー奴の…ー
パラパラとページを捲っていく
“話題の人、若きピアニスト
グレアム=クレーマー
デビューアルバム発売決定
ー確かレコーディングとか
言ってたなぁー
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