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クレーマー家に戻った日常
獣医になるための大学に通うために帰ってきたサーニン
「ただいま」
「おかえりなさい」
パムの優しい声と笑顔は
変わっていません
「みんなは?」
「二人はまだ大学
グレアムは寄る所があるから
少し遅れるって」
「じゃあ、パムひと…」
そのときキッチンから派手な音
「あら、大変」
慌ててキッチンに駆け込む
「大丈夫?」
「ごめんなさい
引っかけちゃって…」
床に落ちた台所用品を片付ける オフィーリア
「フーちゃん、何してるの?」
「はい、焼きたてよ食べる?」
サーニンの目の前に差し出す
キッチン中に漂う甘い香り
「パイだぁ、貰っていいの?」
「遠慮なく食べて」
彼女に言われ皿に入ったパイを
一つ手に取る、葉っぱの形のパイ
まだ熱かった
「いただきます」
口の中いっぱいに広がる甘い味
「旨いよ!」笑顔になる
その顔を見て満足気な彼女
「フーちゃん、パーティーが始まるまでに着替えてきたら…」
パムが彼女に言う
「別にこれでいいわ
パーティーだって身内だけでしょ
だからこれで…」
「何言ってるの、フーちゃんの
お祝いのパーティなのよ」
そう言ってオフィーリアを急かす
「はい、わかりました」
今度は素直に受け入れてキッチンから出ていった
「そっか、今日はお祝いパーティーだったな、それでアンジー
朝から張り切ってんだ」
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