11人が本棚に入れています
本棚に追加
「まあ私を王妃にすれば農業的には国は安泰ですよ。食料問題は恒久的に起こりませんからね」
レイカ嬢がケラケラ笑いながら紅茶に手を伸ばす。アンタレスティーナ嬢はニコニコしているだけだ。レイカ嬢も別に王妃になりたそうでもないしな…ティナ嬢はお菓子をもぐもぐ食べている
そうなのだ。この3人、やたらと仲が良いのである。普通、公爵令嬢が有力候補だったところに子爵令嬢や男爵令嬢が食い込んできたらもっとギスギスすると思うのだが
そして、レイカ嬢の背後には
10メートルはある、巨大ミミズが神聖な雰囲気を持って佇んでいる
10メートル、極太のミミズである。
彼女が学園で始めて其れを呼び出した時、周りの妖精や精霊は全て平伏した。自由気ままな妖精や、自然と共にあり上下関係の概念が無い精霊が、だ。
異常事態以外の何者でも無かった。そして見た目はグロテスクなのに圧倒的な神聖な存在感を持つのが謎すぎる
"目も鼻も無き者"
レイカ嬢曰く、種族はノズチと言うらしい
豊穣をもたらす大地の権化
「殿下、言うではなくいふです。天照大神の末裔である我らが民族の文字は正しくお願いいたします」
「いやわかんないから!!あと何故私が頭に浮かべた文字が分かるんだい?!」
ノズチ様の御歳はだいたい一億歳とのこと
うん、レフトラの創世より生きてるってどういうことですか
レイカ嬢曰く、昔スワタイシャの近くの林で拾った、らしい。
スワタイシャとはなんだ?
え?アンタレスティーナ嬢もティナ嬢も行ったことがある?
おーい、私をほったらかしにして盛り上がるのはやめてくれ
イセジングゥとは?シュリジョウとは?
「まあまあ、私が王妃になれば…なんかメリットあるのかなぁ?」
「戦争に絶対勝てるわよ?
あと、私はかなり格下の存在だからこそ貴方達人間と近い立場で話せるわ」
ティナ嬢を守護している者は、野良犬と呼ばれている。
しかし、この3人の守護の中では一番話が出来るので私の頭痛腹痛を少しだけ緩和してくださるお方だ
戦争に絶対勝てるわよ、と仰った通り彼女は頭がおかしいレベルに強い
銀髪ショートカットの美少女は、貴方も大変ねぇとニコニコしている。殆どの男は魅了されてしまうのではないか?
頭に歪な3対の狼の耳があり、片手が不規則に歪み何重にも連なった鉤爪で構成された異形そのものでなければだが
最初のコメントを投稿しよう!