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ま、そんな私の儚い希望は一月で粉砕された
私と婚約者候補の御三方、その守護の皆様と弟とエリザベス嬢がお茶会をしているとアンネローゼ嬢が取り巻きと共に現れた
いや、本当に淫魔なのかな?
婚約者のいる高位貴族の令息をこの短期間で5人もたらし込むとかちょっと尋常じゃないんだけど?!
たしかに見た目はかなりいい方ではあるけど!なんか魅了の術とか使ったの?!
あとエリザベス嬢睨むのやめてくれないかな切実に。その視線を受けて私の婚約者候補の御三方が殺気立ってるから。
そして、野良犬様ともう1人のお方が加護者のお願いを今か今かと待ち望んでいるから
そこの君、うん君だよ侍女さん、胃薬が切れたから生徒会室から予備を持ってきて頂けないだろうか…だめだ立ったまま気絶している
「あ、あのっ!
私達もご一緒していいですか?」
「君、我々に近づくなと言った筈だけど。
スィーから警告されているよ。君の心や魂は何週間も放置した生魚の如く腐敗しきって悪臭がすると。精霊、それも穢れを一番嫌う水の精霊様がそう言うんだ、間違いない」
「はあ?!何よそれ!!
ていうかなんでジーク様の加護が精霊なのよ!!俺様王子だからやんちゃな妖精の加護しかもらえなくて王太子にコンプレックス抱いてるんじゃないの?!」
妄想な上に不敬だね。ちょっと暴言が過ぎるかな。これ以上続けると弟や私にもこの場で斬り捨てる権利が発生しちゃうんだけどこの小娘分かってないね?
「なっ?!」
「殿下!それはあまりにも…」
「いや、でも精霊様の言葉だと!!」
おいおいおい、取り巻き
君たちはそこの明らかに男好き、金好き宝石とドレス大好きな小娘にどれだけイカレているんだい?!
「どうやら尻軽ですわ」
「ああ、こりゃ阿婆擦れですわね」
「あーあ電波ビッチですか」
「あんたらも意味わかんないんだけど!!なんでお助けキャラと悪役令嬢とラスボスが仲良くしてんのよ!!あとみんなしょぼい妖精の加護しかない筈なのに!!あとレナリアのそのモンスター何よ?!」
「レナリア?私はレイカですが。誇り高き天照大御神の民ですが。
そういうあなたは人の男寝とるとかキムチですか?」
「とりあえず天使であるエリちゃんを睨むのはおやめなさい、電波精液便所」
「どうせ前世は見た目もブス、中身もブスのクソ陰キャですわ」
「…この者は存在してはいけないモノです
お姉様、お願いします」
驍ェ逾樣が逾はぁい!分かったわ!可愛い妹の頼みならお姉ちゃん張り切っちゃうからね驍ェ逾樣が逾
アンネローゼ嬢と取り巻きは何処からとも無く現れた体調3センチほどの羽虫?の大群に生きたまま齧られ断末魔の悲鳴を上げてのたうち周り、しばらくして動かなくなり、骨だけ残った
むごい…
弟がエリザベス嬢を抱き締めて目を塞ぎ、野良犬様が綺麗な人間の手を一本増やして耳を塞いでいた。
野良犬様は禍々しい見た目に反して結構常識人なのである
私は、私の心の平穏のために何も見なかったことにして骨をゴミ袋に集め始めた。王太子が後始末である。もうやだ
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